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音楽:Yellow Magic Orchestra「Ballet」

高橋幸宏が亡くなった。
YMOで一番有名な高橋幸宏の曲はやっぱり「Rydeen」だと思うが、一番印象に残っている「高橋幸宏YMOの曲」はアルバム「BGM」収録の1曲目、「Ballet」だった。

はじめてYMOを聞いたのは、小学生の頃、関西のいとこのお姉ちゃんが東京に遊びに来ていた時に聞かせてもらったカセットテープだった。
彼女は東京に遊びに来ていたが、ちょうどラジオでYMOのライブを流していて、それをテープに録音していたところだったらしい。
その曲調と音調をとても気に入り、テープをダビングさせてもらったと思う。
後にスイスに転校するのだが、たまにスイスに訪ねて来る日本からの客にお願いして、YMOの新譜のカセットを買ってきてもらった。それがアルバム「BGM」だった。リリースは1981年。
それまでのYMOは「Rydeen」「東風」「中国女」「Cosmic surfin'」など、ダンサブルなインストルメンタル曲ばかりだったので、1曲目からボーカル曲で凄く驚いた。


曲調もそれまでのアップテンポからいささかダーク気味になり、最初の頃は「自分の知っているYMOではない」と拒否反応を起こしていた。
しかし聞き込むと、これはこれで良いと思うようになった。
この時にはそんなジャンル分けは無かったと思うが、自分の中でのテクノポップとリスニングテクノの境目はこの初期YMO-中期YMOの境目だった。

その後YMOはアルバム「テクノデリック」を出し、それもカセットテープでなんとか入手した。
BGMよりも更に実験的な曲が多く、何というか関西系というか変な曲が多かった。
それからは後期YMOとなるアルバム「浮気なぼくら」「SERVICE」が出てくるのだが、SERVICEの方は出たことを知らなかった。
フランスに更に転勤/転校して、パリのFNAC(レコード店)で偶然YMOのライブアルバム「AFTER SERVICE」を見つけたのが久しぶりの再会だった。
日本に帰って来た時には既にYMOは「散開」していて、あれほど好きなバンドだったのに1回もライブに行けず、解散にも立ち会えず、その悲しさから自分は曲とアーティストの間に線を引くようになったように思う。
(社会人になってライブに行ったりクラブに通ったりはしたが、アーティストを追いかけるような熱量は結局持つことはなかった)

YMO関連では印象に残っている曲がまだまだあるので、また稿を改めて紹介したい。